ウェブサイトで商品やサービスを提供したいと考えるお客様。それに応えるのが私たち制作サイドですが、そのウェブサイトを利用するのは「閲覧者」だということを理解していない依頼者や制作者っているんだよね。

例えば、あなたがこれから仲良くなりたいと思っている誰かと2人で食事に行った時。相手が一方的に自分の美学や価値観を押し付けたり、主張してきたらどうだろう?永遠に興味のない話をされ続けたらどうだろう?

相手と本当に仲良くなりたいなら、「どんな人なのか」「どんな話に反応するのか」を見ながら、話のテーマを厳選したり、話を変えたり、相手に話を振って聞いてみたり。意見交換してみたり。そういったコミュニケーションってすると思うのね。要は『相手を見てますか?』と。

これがウェブサイトの制作では、なぜか独りよがりになってしまう場合がある。特にデザイン。

ユーザーにとっての「使いやすさ」「見やすさ」「必要性」を無視して、制作者や依頼者が「主観的なカッコ良さ」を優先しちゃう。

例えば、

  1. テキストが多すぎると、ゴチャゴチャしてカッコ悪いから画像だけで見せたい
  2. 文字が大きすぎるとダサいから、文字は全体的に小さくしたい
  3. バナーがいくつも並んでるとダサいから、スライダーで見せたい

とか。

いや、言ってることは分かるし、それはアリだと思うんだけど、問題は「それを選択することで、ユーザーのメリットに繋がるかどうか」。

  1. クドクドと講釈を垂れるより、単純明快な説明だけでいい部分もある。そこは確かに簡潔にしたい。画像でイメージを見せ、ちょっとのテキストで伝達必要な情報を補完する。それならいい。
  2. 想定ターゲットが小さい文字でも読んでくれる層ならいい。もしくは、あまり重要ではないとか、注釈的な、保険的な意味合いで表示が必要な情報なら、小さい文字でもいい。
  3. 2~3枚程度のバナーで、全てのバナーが5秒以内に表示できる速度のスライダーなら、一通り見てもらえる可能性が高いからスライダーにしようとか、最初の2枚以降は重要じゃない。大人の都合でとりあえず設置しなきゃいけないからスライダーでもいいよねとか。バナーが縦に並ぶと下の情報へ到達するためにスクロール量が多くなるから、それと比較するとスライダーのほうがいいよね、とか。それならいい。

ウェブサイトにおいて、デザイン性は確かに大切だけど、どんなにカッコ良くても、可愛くても、ユーザーが求める情報や機能がそこにないなら、使ってもらえない。

デザインって、あくまでも情報を正しく明確に効果的に伝えるための手段であって、カッコいい、可愛い、が優先順位の1番になるなんてことはない。見映えだけを重視して、javascriptでいろんな動きを付けてカッコよくした、だけどもっさりして重いサイトになった。そんなサイト見ます?っていう。

「いま、自分はこういうのが好きだから」って言って、ユーザーがそのサイトを使う上でまったく関係のないデザイン(依頼者が気持ちいいだけのデザイン)を見せられたって、ユーザーは何も響かない。逆に根拠が分からず、支離滅裂な情報を提供してしまっていることになる。で、それはなぜなのか、とユーザーは余計な頭を働かせることになる。

インターネットって、基本は情報を得るためのツールでしょ。その情報収集に効率性が求められるのが現代のニーズ。そして生活を便利にするためのツールとしても使われる。

  • ユーザーが欲しい情報はそこにあるか?マッチしているか?
  • ユーザーが探してる情報は見つけやすいか?
  • ユーザーがすべき行動は分かりやすいか?
  • ユーザーにして欲しい行動がしやすい環境か?

こんなことを考えながら、ウェブサイトは作られる。だから、ユーザー目線で、そのサイトの必要性や価値を考えないといけないよね。それを踏まえず、ページ構成やデザインを作るのは、設計じゃなくアート。自分発信。

そうならないために、同業他社の成功しているコンテンツ、失敗しているコンテンツの調査、検索キーワードの調査、ターゲットの選定などがあるわけで。

それを経て、どんなユーザーがどの時間帯にどんな目的でサイトに訪れるのか、を想定するわけで。それを経て、ユーザーの心理や行動パターンを想像するわけで。

そんなこんなで、「知っておくとWebマーケティングに役立つ「人間心理と法則」」をベースに、ライティングや構成やデザインを考えるわけで。